Cookie規制後に起こりうるマーケティングへの影響は?
cookieとは、トラッキングをする際に利用されるものの一つです。サイト内におけるユーザーの行動を追跡し分析するのにcookieを活用することで、企業は広告配信などのマーケティング施策をうつことができます。
ユーザー側も、ネットで買い物をする際に何度も同じ情報を登録する手間が省けたり、一度サイトをはなれてもカートに購入予定の商品が残っていたり、cookieによる恩恵を受けています。
しかし、cookieデータの取得は個人情報を取得する行為であるため、プライバシーや個人情報保護の観点から全世界的に規制され始めています。
cookieには「1st party cookie」「2nd party cookie」「3rd party cookie」の3種類がありますが、特に規制が厳しくなるのは、3rd party cookieです。なぜなら、3rd party cookieはユーザーの知らぬ間にデータを取得しているためです。
1st party cookieと3rd party cookieの違い
1st party cookieは、ユーザーが訪問しているサイトの運営元から発行されているcookieで、サイト上でユーザーの同意承諾を得て直接取得しています。Cookieで管理する情報範囲は、そのサイト内でのアクセス情報のみです。
一方で、3rd party cookieは、ユーザーが訪問しているサイトのドメイン以外から発行されているcookieです。3rd party cookieは、複数のWebサイトを横断できるため、企業はユーザーが訪れた複数のサイトから行動履歴を収集し、ユーザー属性を推計することができます。
3rd party Cookieにより、ユーザーはより自分に合った(パーソナライズドされた)広告が見れるようになりますが、気づかないうちに、自分が訪問したサイトとは関係ない企業からCookieを発行・管理されるというリスクがあります。
AppleやGoogleのCookie利用制限の影響
2017年9月にAppleが3rd party cookieの利用制限を開始したのを皮切りに、GoogleやMicrosoft、EUやカリフォルニア州でも規制が開始されました。2020年3月には、日本でも個人情報保護法の改正案が閣議決定され、規制や条件が厳しくなっています。
つまり、Cookieが規制されるということは、これまで3rd party cookieを利用し、個人の趣味嗜好に効果的なWEB広告が打てていたターゲティング広告が事実上できなくなることを意味します。
Cookie規制後の影響を受けるマーケティング手法
3rd party cookieの規制が厳しくなることで、以下のような広告に対して、代替手段が求められるようになります。
DSP広告/アドプラットフォーム
自社独自のプラットフォームを持たず、3rd party cookieによるリターゲティングや行動ターゲティングを主体とする媒体は、各媒体に問いかけ最新情報を随時取得していく必要があります。
Facebook広告
Facebookフィードやアプリ上での広告傾向に関しては影響がありませんが、Audience Networkに含まれる外部ネットワークへの配信に関しては影響が出ると考えられています。
また、iOSのアップデートにより、ユーザーがAppに対してオプトアウト(トラッキングを拒否)を選んだ場合、ユーザーをトラッキングできなくなり、取得できるデータが制限されます。
リマーケティング/リターゲティング広告
リターゲティング広告は、ターゲティングに3rd party cookieを採用しており、一度アクセスしたWebサイトのCookie(訪問履歴)を元に、サイト訪問ユーザーに対してパーソナライズされた関連広告を配信していく仕組みとなっています。
そのため、3rd party cookie廃止に伴い、リマーケティング(リターゲティング)配信は難しくなっていくでしょう。
Cookie規制後に既存の顧客データを活かした方法へ
Cookiel規制後は、既存の顧客データを活かしたマーケティング方法へ変えていく必要があります。
3rd party Cookieを使うマーケティング手法は、一度サイトに訪れた潜在顧客に対して、再アプローチをすることになります。
その中でもリターゲティング広告は効果が高いと言われています。そのリターゲティング広告を応用し、「既に自社で獲得した顧客データに再アプローチする」という手法があります。
Cookie規制後に影響を受けないマーケティング手法は?
パーソナライズドされたLP広告(ランディングページ広告)は、3rd party cookieに頼ることなく新規で顧客接点を創出することができます。
既に取得している顧客の携帯電話番号を使用して開封率の高いSMSでアプローチする手法のため、自社商品・プロダクトに興味・関心を一度は持ってもらえた状態でアプローチでき、高い効果を期待できます。
既存顧客の電話番号を利用するため、Cookie規制の影響をうけることはありません。
パーソナライズドLP広告の配信はMMC
CM.comが提供するMMC(Mobile Marketing Cloud)を利用すれば、細かくセグメントした顧客ごとに、適したLP広告をドラッグ&ドロップで作成することができます。
MMCとは、Email・SMS配信に特化した、セグメンテーションマーケティング、マーケティングオートメーションを行えるツールで、簡単にパーソナライズド広告の作成が可能です。
LP広告制作はSEOやコードが不要
従来のLP広告は、制作やSEOの戦略など、広告を配信するまでに、専門的な知見が必要とされたり、さまざまな工数がかかったりしていました。それに対してMMCのLP広告は、CanvaやPhotoshopなどで作成した画像をドラッグ&ドロップで作成し、配信するだけで済みます。
自社で保有している画像や動画データを「簡単LP広告作成ツール」で5〜10分程度作成できるため、従来のLP(ランディングページ)を使ったマーケティングより時間をかけずに制作から開発までを行えます。
実際にMMCを利用した企業担当者からは、「リードタイムの工数を削減できた」「余剰コストがない」など、マーケティングにかかる様々な費用を削減できているという声が聞かれています。
広告配信は開封率の高いSMS
MMCで作成したLPの配信には、携帯電話番号宛に送れるSMSを活用しましょう。細かくセグメントされた顧客に対して広告を配信することで、平均18~20%のクリック率を獲得できます。
配信から24時間で大きな効果が得られるため、Cookieを活用した広告配信に代わるツールとして期待できます。
いつ、だれが何をクリックしたかがわかる
SMSでは、既に取得した携帯電話番号宛に配信するため、誰がクリックし、誰がフォームボタンを完了したなどかもわかるため、配信後のアプローチがしやすいという特徴もあります。
興味を持っている顧客から優先的に架電や追いメールができるため、専門的なアナリティクスソフトを導入することなく確度の高い顧客の選定ができます。
さらに、LP広告では配信結果を分析することができます。指標としては到達率/不到達、LP広告のクリック率や広告内に設置したCTA、各種画像などのクリック数なども確認できるので、次の改善ポイントなども把握しやすいでしょう。
Cookie規制後のマーケティングにMMC
3rd party Cookieの廃止により、従来取得できていた情報や広告メニューが制限を受け、大きな打撃を受ける企業もあるでしょう。しかし、長期的な視点に立てばユーザーはもちろん、業界全体に良い影響をもたらすものであるものと捉えられます。
早期にcookie規制後に影響を受けないマーケティング手法を確立するためにも最も効果的なツールCM.comが提供するMMCが役立つでしょう。
MMCでは、顧客データの管理、分析、顧客セグメント、ターゲット群へのLP広告の制作から配信までを一つのプラットフォームで可能です。
アウトソーシング企業とやりとりやランディングページの開発を待たずとも、顧客に迅速にアプローチができ、コミュニケーションをおこなえます。
ぜひCookie対策として、MMCの導入をご検討ください。