ファーストパーティーデータ(1st Party Date)とは
ファーストパーティデータ(1st Party Data)とは、企業が自社の顧客やwebサイト訪問者に関して収集・保有しているデータのことです。ゼロパーティデータとも言われます。
例えば、オフライン・オンラインで収集された以下のようなデータになります。
メールアドレスや携帯電話番号
顧客の購買履歴
顧客満足度調査やアンケートデータ
CRMやSFAなどの各種システムに蓄積されたデータ
自社サイトの閲覧履歴
POSデータ
SNSへの反応やコミュニケーション
自社で保有、収集したデータを一般的にファーストパーティデータと呼びます。類似のデータとして、ファーストパーティの一部に含まれる「ゼロパーティデータ」というものがあります。
このデータは主に個人の趣味嗜好や興味関心、購入意思など、「何が好きなのか」という定性的なデータに近いものです。
一方でファーストパーティデータは、購入回数といった数値やメールアドレスや携帯電話番号の件数などを指します。
セカンド・サードパーティデータとの違い
さらに関連キーワードとして「セカンドパーティデータ」「サードパーティデータ」があります。 ここでは、ファーストパーティデータとの違いを説明します。
セカンドパーティデータ:他社やパートナー企業が取得・保有する外部データ
サードパーティデータ:ユーザーが閲覧しているデータや独自の方法でリサーチされた外部データ
ファーストパーティデータの特徴
ファーストパーティデータは自社で生成・収集されたデータであるからこそ、以下のような特徴をもちます。
データの出自が明確であり信頼性が高い
コストをかけず収集できる
データ収集におけるコンプライアンス違反などのプライバシーリスクが低い
ファーストパーティデータの活用で顧客理解に深みを
クッキーレス時代、サードパーティCookieが使えなくなると、企業はファーストパーティデータの収集が必須になります。
消費者から直接収集したデータがあれば、消費者のライフステージ、所属するソーシャルグループや職業など、より深いレベルで消費者を理解することができます。
自社の顧客と向き合い、どのようにプロダクトやサービスを届けるべきか、これまで以上に考えなくてはなりません。
取得したデータをうまく活用できれば、広告の質やプレゼンスを高めていけるため、企業としては大きなメリットがあります。
広告代理店やマーケター界隈での調査
GumGum Japan株式会社が、広告主及び広告会社200名を対象に行った調査があります。
同企業が行ったサードパーティCookie排除とその対策に関する意識調査によると、サードパーティ・Cookieの代替手段として挙がったのは、トップが「ファーストパーティデータ」で41.5%、次いで「ソーシャルメディア」が38.0%、「コンテクスチュアル広告」が26.0%でした。
このデータから読み取れるように、顧客の趣味趣向を予測や顧客に寄り添ったコンテンツやサービスの提供。それらを実現するために「パーソナライズ」としての、ファーストパーティデータ活用が求められていることが伺えます。
ファーストパーティデータを活用して顧客エンゲージメントを高める
パーソナライズを推進していくためには顧客理解は不可欠です。
顧客の興味・関心を理解するためにファーストパーティデータを分析するには、高いデータ分析スキルが求められます。
しかし、ファーストパーティデータを活用して顧客エンゲージメントを高めるのにSMSを活用する方法であれば、だれでもすぐに始めることができます。
広告の最適化し、優れた顧客体験を提供
ファーストパーティデータを最大限に活用するには、まず広告を最適化する必要があります。過去の購買履歴や行動履歴などから、ユーザーが最もほしいと考えられる情報を提供します。
また、その情報を送る際にポイントとなるのは、「個人的なものにする」ことです。
例えば、SMSで情報を届ける場合、メッセージ内に「名前」を入れるだけでパーソナライズされた特別感を与えることができます。
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ファーストパーティデータの最適解はSMS+CDP
Eメールは読まれにくくなっており、広告は配信料とクリック単価が高価なわりにクリックされず、嫌悪感を抱く人が多くなっています。
そこで、代替案として高開封率で確実にメッセージが届くSMSをマーケティング利用してみるのはいかがでしょうか。
既存顧客の携帯電話番号はファーストパーティの中で最も簡単に利用できるデータです。メールやリターゲティング広告が嫌がられるのは、顧客が求めている情報ではないいことと、情報の不透明性が要因といえます。
その点、ファーストパーティデータを利用したマーケティングであれば、Cookieに頼らず、最大元の透明性を確保したまま顧客にアプローチできます。
パーソナライズドが鍵
SMSは1通8.19円で送れるため、特にサブスクモデルや不動産など、継続的な利益が見込めたり、1プロダクトあたりの単価が高い商材を扱う企業にとっては価格的にも安く、配信した分を回収できる可能性が高いでしょう。
CM.comが提供するオンライン広告制作ツール「Pages」とSMS送信サービスを活用すれば、顧客の反応などをうかがうことができます。
また、いつ開封したか、リンクのクリック数・率などを把握することができるため、次の施策へも活かせる。それらを紐付ける顧客基盤データサービス「CDP」を利用できます。
類似したグループを作る
長期的な運用を見据えて、顧客の趣味趣向が合う層を抽出しセグメントしていくことで、SMSを一斉配信することもできます。
最初にいくつのセグメントに分けるのではなく、効果が上がりそうなセグメントを見つけ出し、トライアル配信を通じて成功パターンを増やしていく、というのが効率的な方法でしょう。
これにより顧客の探す手間も減り、顧客は望む商品のお知らせを受け取れます。
まとめ
Cookieレスの時代、ファーストパーティデータの活用が今後ますますマーケターの鍵となるでしょう。
マーケターによってはこれまでの戦略を180度転換する必要があるかもしれません。どんな状況になっても顧客が求めるものを模索することで、最高の顧客体験を届けることが成功への道となるでしょう。