メルマガの開封率とは
メルマガの開封率とは、「配信されたメルマガがどのくらいのユーザーに読まれたのか」を表す指標のことを「開封率」といいます。
この数値が高ければ高いほど、ユーザーの関心度合いが数値と表れるため、担当者はこの数値を把握するとともに開封率の計算方法を押さえておきましょう。
開封率は以下の計算式で算出可能です。
「(メールの開封数÷ユーザーに届いたメールの総数)×100(%)」
たとえば、メルマガを400通配信して、80人のユーザーがメールを開封した場合における開封率は、以下のように算出できます。
「(80÷400)×100=20(%)」
登録者にメルマガが届いているにもかかわらず、開封率が低いことは「メールが読まれずに削除されている(放置されている)」という状態を意味します。
せっかく時間をかけてメールを作成しても、読まれないまま削除されてしまっては、メルマガを配信する意味がありません。
メルマガの開封率を測定する方法
メルマガの開封率は「Googleアナリティクス」もしくは「メール配信システム」のどちらかで測定できます。
それぞれのツールの特徴ならびに測定方法を解説します。
Googleアナリティクス
Googleアナリティクスは、Googleが提供している、アクセス状況を分析・解析できるツールです。
画面に表示される情報量が多く、操作画面には専門用語が用いられているので、慣れるまでに多少時間はかかりますが、精度の高いデータを得ることができます。
Googleアナリティクスを活用して、メルマガの開封率を測定する手順は以下のとおりです。
Googleアナリティクスでメルマガの開封率を測定する方法
「Google Hit Builder」にアクセスする
入力画面が表示されたら、v(プロトコルのバージョン)に「1」、t(ヒットタイプ)に「event」、tid(トラッキングID)にGoogleアナリティクスのIDを入力する
更新ボタンを押してcid(クライアントID)を入力する
「+Add parameter」をクリックする
ec(イベントカテゴリ)に「email」、ea(イベントアクション)に「open」、el(イベントラベル)に「配信日の日時」を入力する
「Validate hit」をクリックして、表示されたパラメーターをコピーする
コードの○○の部分に、6のパラメーターを設置する <img src="https://www.google-analytics.com/collect?○○>
完成したコードをメルマガのソースに埋め込む</li>
上記の方法を実施して、HTML方式でメルマガを配信すると、Google アナリティクスの「イベント」で、メールの開封数が確認できます。
メール配信システム
さまざまな会社から提供されているメール配信システムの管理画面でも、開封率を確認できます。メール配信に特化しているシステムなので、Googleアナリティクスよりも直感的なUIで設計されており、メールごとの開封率が簡単に把握できます。
配信システムごとに測定方法は異なりますが、一般的には計測用のパラメーターが付与されているimageタグが使われています。
届いたHTMLメールをユーザーが確認して、挿入された特定の画像が参照されることにより、開封数がカウントされる仕組みです。
メルマガ施策で意識しておきたいKPIの指標
マーケティング施策広告施策における最終的な目標を「KGI(重要目標達成指標)」、このKGIを達成するために設定する中間目標を「KPI(重要業績評価指標)」といいます。
設定する目標はどのようなものでもよいですが、数値と期日に具体性を持たせなければなりません。
つまり、「売り上げをアップさせる」ではなく「前年度よりも売り上げを10%アップさせる」「6月までにメールの平均開封率を20%にする」といった目標を設定するということです。
メルマガ施策における開封率もKPIの指標に含まれますが、ほかにも押さえておきたい指標として「クリック率」と「コンバージョン率」が挙げられます。それぞれの特徴を下記するので、確認してみてください。
クリック率(CTR)
「クリック率」は、メルマガがユーザーにクリックされた割合のことで、メール内に表示されているURLや画像・動画がクリックされるとカウントされます。
この数値が高いことは「メルマガを購読しているユーザーが商品・サービスに興味を持っている」という状態を意味します。
クリック率は以下の計算式で算出可能です。
「(クリックの総数÷ユーザーに届いたメールの総数)×100(%)」
開封率は高いにもかかわらず、クリック率が低い場合は、メールのレイアウトを変更したり、画像・動画を入れ替えたりするなどの対策を講じましょう。
コンバージョン率(CVR)
メルマガを購読しているユーザーがメール内のURLをクリックして、商品の購入やサービスの契約に至ることを「コンバージョン数」、その割合を「コンバージョン率」といいます。
KPIにおける重要な指標の1つであり、以下の計算式で求められます。
「(コンバージョン数÷ユーザーに届いたメールの総数)×100(%)」
たとえメールの開封率やクリック率が高くても、コンバージョン率が上がらなければ利益は出ません。
コンバージョン率が伸び悩んでいる場合は、サイトのレイアウトの変更や、商品の設定価格の見直しなどを検討してみてください。
メルマガの平均開封率は?
商品・サービスの内容やターゲットの属性などによって数値は変わりますが、メルマガの平均開封率は15〜30%程度だといわれています。
メールマーケティングツールを提供しているBenchmarkの調査結果では、 2022年時点におけるメールの平均開封率は約26%だと公表されています。
「4人のうち1人が開封する」というデータからも、メールの開封率は決して高くないことがおわかりいただけるでしょう。
参照元: Benchmark「業種別・地域別(国別)メール平均開封率・クリック率・エラー率レポート(2022年1月時点)」
業界別:メルマガの平均開封率
メルマガの開封率は、業界ごとに異なります。平均開封率が20%ほどの業界もあれば、30%を超える業界もあるので、一概に「このくらいの開封率を目標にすればよい」と定義することはできません。
メルマガの平均開封率を業界別にまとめたので、目標開封率を決める際にご参考ください。
【業界別】メルマガの平均開封率
業界:平均開封率
広告・マーケティング・メディア:21.9%程度
建築・建設:26.1%程度
観光・エンターテイメント:26.9%程度
教育(大学、社会人):32.5%程度
コンサルタント・人材:25.9%程度
ファイナンス:23.2%程度
医療:25.9%程度
保険:21.4%程度
製造・物流・エンジニアリング:20.5%程度
NPO・行政サービス:31.9%程度
不動産:25.2%程度
小売・消費サービス:27.3%程度
教育(小中高):36.1%程度
テクノロジー/通信:25.3%程度
フィットネス:27.7%程度
メルマガの開封率アップを目指すために押さえておきたいポイント
ここからは、メルマガの開封率をアップさせるためのポイントを紹介します。
ポイント①メルマガの件名(タイトル)を工夫する
メルマガの開封率は、メールの件名で決まるといっても過言ではありません。
思わず読みたくなるような、要点を押さえた件名を設定すれば開封率はアップしますし、一方で、魅力に乏しい件名であれば、メールは読まれることなく削除されてしまうでしょう。
以下で挙げることを意識すれば、ユーザーの印象に強く残る件名を作り出せます。
前半に要点をまとめる
商品・サービスの魅力を最大限に伝えようと考えるあまり、メルマガの件名に情報を盛り込んで長文にしてしまう方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、この方法はかえって開封率を下げてしまうので避けたほうが賢明です。
メルマガの件名を作成する際は、商品名や期間限定のキャンペーンなど、アピールポイントを前半に持ってくることが鉄則です。
人間の脳が瞬時に理解できる文字数の目安は15文字前後だといわれているので、なるべく前半の15文字に要点をまとめることを意識してみてください。
ユーザーにとって有益な情報を盛り込む
メルマガの件名には、ユーザーの購買意欲を掻き立てるような有益な情報を盛り込みましょう。
文字数をまとめられるように意識しても、ユーザーから「このメールを読んでみようかな」と思ってもらえるようなタイトルにしなければ、開封率はアップしません。
新商品の案内や割引セールの情報、セミナーの開催など、ターゲットの属性に合った情報を記載すれば、ユーザーから好感を持ってもらえます。
数字やデータを入れる
ユーザーが商品・サービスの内容をイメージできるように、メルマガの件名には数字やデータを記載します。
たとえば、ビタミンを豊富に含んでいるサプリメントを、メルマガで配信するとします。この場合、「ビタミンのサプリメント」ではなく「30種類のビタミン!購入者の7割がリピートしたサプリメント」と記載するだけでも、ユーザーは商品をイメージしやすくなります。
商品・サービスがイメージできるような件名を設定できれば、開封率アップだけでなく、商品購入にもつながるでしょう。
ユーザーの購買意欲を高めるフレーズを使う
ユーザーに、インパクトや特別感を与えられるようなフレーズを使うことも、開封率のアップにつながります。
購買意欲を高められるフレーズには、以下のようなものがあります。
ユーザーの購買意欲を高められるフレーズの一例
新規性(新発売、新商品、新着、新規、リニューアル)
緊急性(数量限定、期間限定、今だけ、先着、注目)
その他(無料、特典、プレゼント、割引クーポン)
特に「新規性」と「緊急性」の2点は有効とされるフレーズなので、件名に盛り込みたいところです。
ただし、詰め込みすぎると、かえって商品・サービスのイメージを損ねてしまう可能性があるので、1~3つ程度に絞ったほうが賢明です。
記号を使う
読者の印象に残るメルマガを配信するのであれば、件名に「【】」「!」などの記号を使いましょう。
記号を盛り込むと、ユーザーに強い印象を与えられるだけでなく、読みやすさもアップします。たとえば、美白効果が期待できる化粧水を販売する場合に、以下の件名を設定するとします。
「うるおい成分配合の美白化粧水。90%のユーザーが満足」
文字数も抑えられていますし、具体的な数値も盛り込まれていますが、淡々としていて印象に残りませんよね。記号を使うと、以下のように変わります。
「【90%のユーザーが満足!】うるおい成分たっぷりの美白化粧水」
このように、記号を入れるだけでイメージは大きく変わります。件名を華やかにしたい、あるいは強調したい部分があれば、記号を使ってみてください。
ポイント②定期的に配信リストを精査する
メルマガの開封率をアップさせるには、定期的に配信リストを精査することも重要です。
ユーザーがメールアドレスを削除・変更して、メールが届かなくなってしまうケースは少なくありません。
使われていないメールアドレスに配信を続けると、プロバイダーからスパムメールだと判断され、ユーザーの意思とは関係なく迷惑メールフォルダに割り振られることがあります。
購読を希望するユーザーにメールが届かなくなるだけでなく、メールの配信に無駄なコストもかかってしまいます。
このような事態を防ぐためにも、メルマガ配信後に何度もエラーメールが返ってくる場合には、該当のメールアドレスを削除するなどの対策を講じましょう。
ポイント③開封されやすい曜日・時間に配信する
ユーザーがメールをチェックしやすい曜日・時間にメルマガを配信すれば、開封率をアップできます。
たとえば、BtoB向けのメルマガであれば、火曜日から木曜日の7~12時の配信が望ましいです。
週明けや週末、夕方の時間帯は業務が立て込んでいることが多く、メルマガを配信しても読まれない可能性があるからです。
一方で、BtoC向けのメルマガなら、お昼休みに入る12時前や、業務が落ち着く18時以降の時間帯の配信がよいとされています。
このように、ターゲットの行動パターンを想定したうえで、適切なタイミングでメールを配信すれば、開封してもらえる確率は高まります。
ポイント④適切な頻度で配信する
たとえ、メルマガの件名を工夫したうえで、適切な曜日・時間に配信しても、高頻度で配信すると、ユーザーに負担を与えてしまいます。
配信回数が多すぎると、メルマガの購読解除、ひいてはクレームにつながるおそれもあります。
ユーザーに不快感をあたえず、同時にメルマガの存在感を維持するためにも、配信頻度は週1~2回程度を目安にしてみてください。
メルマガ施策を成功させたいならCM.comのメール配信システムがおすすめ
メルマガ施策を成功させるには、企業の商品・サービスに合った配信ツールを導入したうえで、件名を工夫したり、開封率を測定したりする、といった施策を講じなければなりません。
しかし、メルマガの配信ツールは多くの会社から提供されているので、どれを選べばよいのかがわからずに頭を抱えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
「開封率やクリック率を簡単に測定したい」「HTMLメールが作れない」など、メールの効果測定や作成方法にお悩みであれば、CM.comのメール配信システムをご検討ください。
当社のメール配信システムには、メールの開封率やクリック率などを簡単に測定できる機能や、HTMLメールの作成をサポートする機能が搭載されています。
さらに、スマートフォンのプッシュ通知に表示できる「SMS送信機能」も備わっているので、開封率アップに高い効果が期待できるでしょう。
機能性と操作性の両方を兼ね揃えているので、配信ツールの乗り換えを検討されている方はもちろんですが、これからメルマガを始める方でも、安心してお使いいただけます。
メルマガの開封率をアップさせるには件名を工夫したうえで定期的に配信リストを精査しよう
いかがでしたでしょうか。
メルマガの開封率をアップさせる方法はさまざまですが、件名を工夫することは必要不可欠だといえます。
ユーザーにとって有益な情報を記載するだけでなく、具体的な数字やデータを盛り込んだり、記号を使ったりすれば、多くのユーザーにメールを読んでもらえます。
ただし、情報を詰め込みすぎると、商品・サービスのイメージを損ねてしまい、かえってクリック率を下げてしまうという点は覚えておきましょう。
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