SMSの通知とは?
SMS(ショートメッセージサービス)の通知とは、 X(旧Twitter)やInstagram、ニュースアプリなどから受け取るプッシュ通知と同様にメッセージ受信時に携帯電話端末でポップアップ表示される通知のことです。
多くの場合、商品の発送や督促、重要なお知らせ、予約のリマインドメールなどをリアルタイムに届けてくれます。Eメールよりも視認性、到達率が高いことから、前述のような利用用途で使われています。
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SMSの通知とアプリのプッシュ通知の違い
SMSの通知はプッシュ通知と似ていますが、決定的な違いがあります。SMSは送り先である携帯番号があれば送信でき、ほとんどの端末でショートメッセージを受信することができます。
基本的にAndroid、iPphone端末問わずで標準機能の1つとしてスマホ・ガラケーに搭載されており、インストール不要で利用することができます。メッセージ受信時には携帯端末画面にポップアップ表示され、どんなメッセージを受け取ったのかを確認できるため視認性が高いのが特徴です。
ただ近年、若者に普及している格安スマホではSMS送受信が別途有料オプションの場合もあるのでご注意ください。
プッシュ通知とは
一方でプッシュ通知は該当のアプリをスマホにダウンロードされていることが前提条件となります。ユーザーはそのアプリやサービスを不要と感じたとき、いつでも削除できます。
アプリを削除されてしまうと、通知を送ってもユーザーには表示されません。またアプリの通知をオフにするとアプリを提供する企業から情報が送信されても、端末にポップアップ表示されません。
マーケティングメッセージは特定電子メール法に準拠
ただし、SMSでの通知には注意点があります。タイムセールやキャンペーン、新商品のご案内など、宣伝やプロモーション目的のメッセージは、ユーザーからの承諾(オプトイン)なく送ることができません。
これは特定電子メール法(特電法)で定められており、違反した場合は総務省及び消費者庁から改善措置の命令や罰則を受けることになります。詳しくは一般社団法人日本データー通信協会のウェブサイトをご確認ください。
オプトイン取得の観点から、アプリがあるサービスはプッシュ通知の方が導入しやすいと考えられています。しかし、アプリを削除されてしまうとユーザーに通知を届けられなくなります。また、しつこすぎる通知はユーザーからiPhoneやアンドロイドの設定で表示をオフにされてしまうでしょう。
そのため、アプリを削除したユーザー、プッシュ通知をオフにしてしまっているユーザーへ情報提供する際に、SMSを併用している企業が増えています。
SMSにはオプトイン取得の壁がありますが、名前やメールアドレス、電話番号などの個人情報をアプリに登録させる画面で、メールとSMS両方のオプトインを取得できるようにしておけば、スムーズにユーザーからSMSでの情報提供の承諾を得られます。
SMSを通知として企業が導入するメリット
SMSを通知や連絡機能として企業が導入することにより、さまざまなメリットがあります。
代表的なメリットは、電話番号のみでメッセージが送信できる、メッセージを見てもらえる確率が高い、セキュリティに優れている、の3つです。それぞれ紹介します。
電話番号があればメッセージ送信できる
SMSを送るのに必要なのは、メッセージを受け取る方の電話番号のみです。以前はキャリアを変更すると電話番号も変更になっていましたが、現在は変更せずに使えるため、長く同じ電話番号を使用している方がほとんどだといえます。
そのため、休眠顧客に対するアプローチとしても活用可能です。頻繁に電話番号が変わる方はほとんどいないので、到達率が高いといえます。
メッセージを受信する側としても、なにかアプリをインストールするような必要はありません。ガラケーに対しても同様に電話番号のみでメッセージを送信できます。
メッセージを見てもらいやすい
SMSはメールと比較してメッセージを見てもらいやすい特徴を持っています。メールは受信件数が多く、受信時の通知を切っている方も少なくありません。
そのため、顧客に伝えたい内容をメールなどで送信しても迷惑メールの中に埋もれてしまうこともありますが、SMSであればそういった心配が少ないです。
また、設定をオフにしていなければポップアップで通知が届くので、常にメッセージを確認してもらいやすいのも魅力だといえるでしょう。確実に届けたいメッセージがあるような場合、メールよりもSMSが適しています。
セキュリティが高い
SMSはセキュリティに優れている特徴を持ちます。この特徴を活かして行われているのが、認証手段としての使用です。例えばIDやパスワードなどの情報が流出してしまった場合、不正アクセスなどにつながりやすくなります。
メッセージのやりとりができるツールとして利用している方が多いLINEは、登録の際にはSMSを用いた認証するものの、その後はIDとパスワードがあれば第三者でもログインができてしまいます。ですが、SMS認証による2段階認証であれば、SMSを受信した端末からでなければログインができません。
第三者からの不正アクセスを防ぐのにもSMSが役立ちます。信頼される企業でいるためには、顧客の個人情報流出を防ぐための対策をとることが欠かせません。そのためにもSMSが活躍してくれるでしょう。
SMSを通知として企業が導入するデメリット
SMSを通知として活用することはメリットだけではなく、デメリットも存在します。以下4つのデメリット確認した上で導入について検討してみてください。
画像や動画は送信不可
SMSで送信できるのは、テキストのみです。簡単なショートメールで済む内容であれば良いのですが、画像や動画、スタンプなどは送信できません。
画像などで詳細を伝えたいと考えた場合、URLを添えるなどの対応が必要です。メッセージを受け取ったユーザーとしてもリンク先を確認する手間が発生することになってしまいます。
また、画像や動画を利用できればさまざまな表現が可能ですが、テキストだけで魅力的に情報を伝えるのは簡単なことではありません。
顧客に対して情報を発信しようと考えた際、どのようなテキストにすればわかりやすいのか、魅力的に感じてもらえるのかなどについてはよく検討が必要です。
送信コストがかかる
例えばLINEの場合、メッセージを送信するにあたりデータ通信量はかかるものの、それ以外に費用はかかりません。
一方、SMSは個人の場合は一通あたり3~33円の費用がかかり、法人は8〜16円ほど1通あたりかかります。
送信するメッセージの数が少ない場合、それほど大きな負担にはならないでしょう。ただ、数千件、数万件などたくさんのメッセージを送信する場合、コストが高くついてしまうので注意が必要です。
具体的にどの程度の費用がかかるのかについては利用するSMS配信サービスによって異なるので、事前に確認しておくことをおすすめします。
文字数制限がある
SMSで送れる文字数は、ほとんどの機種で670文字です。簡単なお知らせや、予約に対するリマインド通知などであれば、670文字で不足してしまうことはまずないでしょう。
ですが、長文を送りたいと考えた場合には内容を削らなければなりません。届けたい情報量が多い場合、情報ページを作って本文内にURLを添える方法もありますが、URLが長くなると文字数を超過してしまうことがあるので注意が必要です。
長文を送らなければならないようなケースについては、SMS以外の方法で情報を届けることも必要になってきます。
SMSと同じように携帯電話番号宛にメッセージを送信する場合は、+メッセージかMailSMSプラスがおすすめです。
法律の理解
前述したように、マーケティングメッセージは特定電子メール法に準拠することになります。そのため、メールなどと比較してメッセージを見てもらいやすいからといって、自由にマーケティングメッセージを送ることはできません。
特定電子メール法について正しく理解しておかなければ、気づかないうちに法律違反を犯してしまう可能性があります。SMSを導入しようと考えている企業は、あらかじめ特定電子メール法について正しい理解が必要です。
もしも、法律を違反して改善措置の命令や罰則を受けてしまった場合、企業としての信頼を失う結果になってしまう可能性も考えられます。
SMSの通知と配信が活用されるシーン
SMSでは全角70文字のテキストメッセージを送信できます。前述した通り、SMSは到達率90%、開封率80%以上もある、ユーザーに高確率でリーチするチャネルです。下記のようなメッセージを送る際に活用されています。
SMSの活用事例
昨今、詐欺SMSが多発しており、SMSに対する不信感が高まっています。そのため、企業はユーザーに信頼されるメッセージを作成し、送信する必要があります。詐欺だと思われないSMSの作り方については下記記事で解説しているので、ぜひご確認ください!
SMSの通知を味方につけて、ビジネスに活かそう!
SMSの通知もプッシュ通知も、ユーザーにリーチしやすいメッセージチャネルです。アプリがある企業はリテンション施策として、アプリがない企業はメールを開封しないユーザーへの連絡方法として活用してみてはいかがでしょうか。
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