クッキー(cookie)とは何か?
クッキーとはwebサーバーがコンピューターに初めて接続する際に、コンピューター側に残すファイルのことで、次回以降同じサイトに接続した際に、ブラウザがそのクッキーをwebサーバーに送信することで、前回表示した情報をwebサーバーが取得することができます。
閲覧した先のwebサーバーが発行するのがファーストパーティークッキー で、それ以外のサーバーが発行するのがサードパーティークッキーとなります。
ここでは簡単に説明をしますが、webサイトに広告が表示される場合に、閲覧したwebサイト以外にも広告からもクッキーが発行されており、この広告から発行されたクッキーがサードパーティークッキーになります。
Cooike規制後のマーケティングに関してはこちら:
【解決策有り】Cookie規制後のマーケティング手法とは?既存リードを活かしたインハウスマーケティングへ
サードパーティークッキー (Third party cookie)とは
サードパーティークッキーは費用対効果が高い広告配信手法であるリターゲティング広告などに活用されています。
これはリターゲティングのタグのあるサイトに訪問した人にサードパーティクッキーが発行され、そのクッキー履歴を活用し、広告主がサイトを訪れた特定の人に対して別サイトに滞在した際に、その特定の広告を出す手法です。
サードパーティークッキーはなぜ規制の対象となったのでしょうか。
イギリス・ケンブリッジ・アナリティカ事件
web広告が広く活用されるに従って、世界的IT大手のグーグルやフェイスブックなどといったプラットフォーマー企業が個人データをすくい上げて広告に活用するビジネスモデルで莫大な利益を上げるようにな離、企業は広告をいかに活用するかがデジタルマーケティングの課題となっていきました。
そんな中、イギリス・ケンブリッジ・アナリティカ社のFacebookデータ不正収集問題が起こりました。Facebookデータ不正収集問題とは、ケンブリッジ大学に在籍するロシア系アメリカ人学者 アレクサンダー・コーガン氏が心理クイズアプリを作成しました。
約30万ダウンロードされたそのアプリに仕組まれたフェイスブックAPIを経由し、ダウンロードユーザーとその友人ら約5000万人分のユーザー情報をコーガン氏が取得。
コーガン氏からCA社(内部通報者ワイリー氏が当時在籍)へと売却され、米大統領選挙やイギリスのEU連合離脱をめぐる選挙のために、誘導したい結果を連想させる素材をこれらのユーザーに配信し続けたとされる事件です。これによって選挙に影響があったのではないかという疑念が生じています。
クッキーやモバイルIDが個人情報へ
この事件により従来個人情報とみなされていなかったクッキーやモバイル広告IDを個人情報とみなす流れが強まってきました。
クッキーやモバイル広告IDはそれ単体ではただの数字の羅列でしかありませんが、ブラウザやアプリ、デバイスを横断して様々なデータを取得・照合することで、高精度に個人を特定することができる、個人情報であるという見方が広まってきました。
この技術がサードパーティークッキーで可能になるため、個人情報・プライバシーの保護のためにサードパーティークッキーを規制するという動きが出てきました。
問題視されたポイント
イギリス・ケンブリッジ・アナリティカ社のFacebookデータ不正収集問題で問題とされたのは以下の3点です。
ユーザーの許諾なしに行われた
異なるクッキー発行事業者同士がクッキーを同期した
結果として、ユーザーが認識しないまま多くのクッキーがセットされ、これによって行動履歴や趣味思考のデータが収集され、メディアをまたいでWeb閲覧の行動が捕捉されてしまった点です。
つまり、個人の情報を取得することになるにもかかわらず、承諾がなされなかった点、クッキーの利用方法に疑問が呈されました。
このように2018年頃からアメリカでは個人のプライバシーに関わる部分の情報を取得するようなクッキー活用がプライバシーの侵害ではないかという動きが、法律を動かすきっかけになりました。
次回法律編へ
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